遠隔医療

Telemedicine

北海道は、従来から医師不足や医師の偏在化による医療格差の問題を抱えており、先進医療を受けるために遠方からの通院を余儀なくされる患者さんがたくさんいます。旭川医科大学では、患者さんが地元の医療機関で治療を受けられる機会を増やすため、1994年からICT(情報通信技術)を活用した遠隔医療を推進しています。

腫瘍センター

旭川医科大学病院腫瘍センターは、平成19年12月、本院における先進的・集学的がん診療及び腫瘍学の教育・研究の推進を目的に開設されました。がんに関する診療科横断的な情報交換の場を設置し、がん診療に関わる医療スタッフ全体のレベル向上を図るとともに、外来点滴センターにおいてがん薬物療法を実施しているほか、がん相談支援センターにて、がん治療を受けている方々や家族の皆さんの抱える悩みに対する対応や、がんに関わる情報の提供・発信を行っています。

平成21年4月、地域がん診療連携拠点病院の指定を受け、本院だけでなく地域における連携を図りながら、地域住民が質の高いがん医療をうけることができる体制を構築していくことに努めています。

1地域がん診療連携講座

平成24年10月1日付で「地域がん診療連携講座」が新規に設置されました。本講座の目的は、道北・道東地域のがん診療レベルを向上させることにあり、そのために、大学の教育ツールを利用してがん診療専門医師を養成することや、地域中核病院との診療連携・診療支援体制を、IT等を積極的に活用しながら構築することを主たる活動目標としています。本講座スタートに先立って、道北・道東地域のがん患者・家族のニーズを調査し、今後の活動指針を明らかにすることを目的に、腫瘍センターの看護師を中心に地域の中核病院に直接出向いて3か月間フィールドワークを行いました。その結果、地域でがん診療を受けている患者・家族は近くで治療を受けられるということに我々が思っている以上の満足感を感じている一方で、地域医療機関においては、がん診療に関する情報不足や、医療スタッフのがん診療レベルのさらなる向上が患者満足度のアップにつながるということが明らかになりました。

2腫瘍センターセミナー

広大な北海道という地域性を考慮すると、拠点病院と地域の中核病院が役割を分担することが、患者の地元でのがん診療継続を可能にし、患者の満足度を上げることにつながります。そのためには種々の情報を共有したり、症例に関する議論ができる環境を整備したり、がんに関する知識をアップデートできるシステムを構築することが必要です。 本学にはすでに遠隔医療のネットワークが地域の中核病院と本学との間に整備されています。そこで、平成21年から学内・市内の医療者を対象に定期的に開催している腫瘍センターセミナーを、平成25年からはこれら中核病院にも公開し、双方向で意見交換できるような試みを開始しました。

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3腫瘍センターセミナーのシステム

腫瘍センターセミナーは毎月1回本院遠隔医療センター研修室で開催していますが、その内容をTV会議システムを用いて道内5病院に中継しています。通信回線は既設の遠隔医療ネットワークを利用し、VPN化してセキュリティを確保しています。中継先の地方病院とは双方向通信ができるため毎回活発な質疑応答やディスカッションが行えます。高画質・高音質で遅延なく対話できるため、遠隔地であることを感じさせない臨場感が得られています。

腫瘍センターセミナー参加拠点
腫瘍センターセミナー参加拠点
腫瘍センターセミナーの様子
腫瘍センターセミナーの様子
地方病院からの質疑応答風景
地方病院からの質疑応答風景
旭川医科大学病院 腫瘍センター
センター長 鳥本 悦宏
更新:2015年05月26日